
WIRES(ワイヤーズ:Wide-coverage Internet Repeater Enhancement System)は、アマチュア無線の通信エリアを広げるための、インターネットを利用した通信システムです。
WIRESで は一般のアマチュア無線局が開設している、インターネットに接続した無線局(ノード局)が、無線通信とインターネットを接続するアクセスポイントとなります。ユーザー局は電波の届く範囲にあるノード局を利用して、世界中のアマチュア無線局と交信できます。


C4FM デジタルに対応した WIRES-Xは、Clear and Crisp Voice Technology でなんと言っても高音質。C4FM デジタルデータをそのままインターネットで中継するから、たとえ何千キロ離れていても綺麗な声で楽しくコミュニケーション。もちろんデジタル通信を活かした WIRES-X は操作も分かりやすくスムーズでとっても快適。さらに音声通信以外にも数々の新機能がアマチュア無線の新しい楽しみを拡げます。
それでは、新世代WIRES-X の特長をもう少し詳しく見ていきましょう。

WIRES-Xはインターネットを経由したノードやルームへの接続を自動的に行います。もう接続先のIDを調べて、DTMFで送る煩わしさから解放されます。ノードやルームの情報をC4FMデジタルでやりとりして、前に使用した接続先に自動で接続、あなたはPTTを押して話し始めるだけ。 新しいノードやルームに接続したいときには楽しみながら検索、気になるIDがあったらすぐに通信スタート。

いまアクティブなノードやルームを無線機の画面でリアルタイムに検索。その瞬間にルームに接続している局数、つまり人気のあるルームから順番にリスト表示、すぐに相手が見つかります。 ノードオーナーがアルファベットと数字で自由に決めたノードやルームのIDは、いってみれば相手の名前のようなもの。分かりやすい名前やユニークな名前を検索することだってできるのです。あなたが前に使用した履歴や5つのカテゴリーに分類して保存できるメモリーから、お目当てのIDがすぐに見つかります。

ノードやルームにニュース(メッセージ、画像、音声)を自由にアップロード。保存されたニュースはいつでもだれでもダウンロードできます。渋滞情報などのローカルニュースや待ち合わせ場所などのスナップショットを仲間と共有なんて便利なことも。たとえ遠く離れた国でも関係ありません。あなたがその気になればWIRES-Xは距離も、時間も、言葉の壁さえ、越えてしまうかもしれません。これまで想像しなかったアマチュア無線の新しいコミュニケーションです。

ローカルノード局のサーチ、接続までワンタッチ。ノード局の情報を取得して、運用周波数やデジタルコードスケルチまであなたに代わって自動設定。電波が届くノード局さえあれば、難しい操作はもう不要です。
無線機の画面でノード局のIDと都市名を確認、さらに距離と方位も表示(ノード局が公開している場合)。
あなたは安心してコミュニケーションを楽しむだけです。
■WiRES-Xがさらに進化


WIRES-XはもちろんアナログFM対応。アナログFM局同士は当然ですが、WIRES-Xを経由してC4FMデジタル局とアナログFM局のQSOも実現。WIRES-XはFMフレンドリーデジタル。アマチュア無線のコミュニケーションはいつだって自由でグローバルです。

気のあう仲間同士でユーザーIDとノードやルームをグループに登録。何人ものメンバーで移動しているようなときにも、それぞれの圏内/圏外の状況を確認できます。メンバーだけでノードやルームを使う、そんなこともWIRES-Xでは簡単です。

HRI-200とパソコンはUSBケーブル1本ですっきり接続。USBバスパワー駆動対応だから外部電源すら不要です。ルーターのポート開放もUPnP機能を使ってWIRES-Xソフトウェアから簡単設定(一部対応しないルーターもあります)。複雑なルーター設定からあなたを開放します。

 | ・電 源 ・ケース寸法 ・本体重量 | : USBバスパワー電源供給、DC +5.0V ± 5%、マイナス接地 : 幅111 ×高さ25.4 ×奥行き133mm(突起物を含まない) : 約340g |
 | ・Mini-DIN 10ピン (RADIO 1, RADIO 2) ・3.5mmオーディオ (MONITOR) ・USB Bタイプ |
WIRES-Xインターネット接続キット HRI-200のカタログはこちらからダウンロードできます。
【1】ワイヤーズそもそも論
-------------------------------------------------------------
質問1 ワイヤーズって、もっとも簡単に言うと、どういうこと?
ワイヤーズ(WIRES-X)とは八重洲無線が提唱したインターネット回線を使ったアマチュア無線の通信システムです。
レピーターのような中継器ではなく、ご自宅で使用しているインターネット回線やモバイル回線と無線機を接続して無線機が全世界とつながるアクセスポイントとなるシステムです。
質問2 どんな楽しみ方があるの?
無線+インターネットの融合で、従来では考えられない長距離交信が出来ます。
例えば、ハンディ機を使って北海道と沖縄との交信、もしくは海外との交信も楽しむことが可能になります。
質問3 ワイヤーズがうまれたきっかけは?
無線機と公衆網接続(インターネット)の指針が整ったことでVoIP無線の可能性が大きく広がりました。
それに伴い、バーテックススタンダード(現・八重洲無線)にて開発がスタート。
2002年8月ハムフェアにて、インターフェイス 「HRI-100」を介したシステム「WIRES-II」が発表されました。
HRI-100の登場から10年後、アナログモードからC4FMデジタルモードを加えたハイブリッド版、「HRI-200」を介して運用する、「WIRES-X」が登場。
さらに、固定運用だけでなく旅先等でモバイル運用を可能にした「PDN」ポータブルデジタルモードが追加され、現在に至っています。
質問4 ワイヤーズをはじめる場合、最低限、何が必要?
大きくわけて3つのパターンがあります。
① 自宅にフルスペックの「ノード」局や「ルーム」運用をする場合
インターネット回線、パソコン、HRI-200、ノード局用親機となる無線機、ノード局へ接続して交信する無線機
② 自宅に自分専用のプライベート用運用を中心とした「ノード局」を設置する場合
インターネット回線、パソコン、「WIRES-Xポータブルノード対応機」の無線機と接続ケーブルキット
③ ローカル局が設置しているフルスペックノード局へ「ユーザー局」としてアクセスして使用する場合
WIRES-X接続に対応しているハンディ機・モービル機・オールモード機。
質問5 ノードって何?
ノード(node)とは一般的にはネットワークとの接続ポイント(出入口)のことです。
ワイヤーズの世界では、無線とインターネットの接続ポイントのことで、ノード局といっています。
質問6 ルームって何?
井戸端会議のように、ノード局がネットワーク上の同じルームへ集まりみんなで交信できるシステムです。
例えば、全国から10局のノードが集まれば10か所で同じ交信内容を聞くことができ、10か所のどこからも交信に参加できます。
【2】ワイヤーズをはじめる!
-------------------------------------------------------------
質問7 どうやったらはじめられますか?
楽しみ方は2通りあります。ひとつは自分でインフラを構築する方法(ノード局)。
もうひとつは最寄りのノード局を、外からユーザーとして使う方法です。
それぞれに必要な設備を準備して下さい。
質問8 無線設備の変更手続きが必要ですか?
ノード用、アクセス用無線機が既に通常の申請を終えているのであれば総務省への変更申請は不要でワイヤーズ通信の運用に伴う設備変更申請は必要ありません。
付加装置としての申請や遠隔操作の申請は不要です。
質問9 登録が必要ですか?
ノード局を設置する場合はYAESUのWIRES専用サーバーを利用する為、サーバー登録が必要です。
ワイヤーズ専用IDを付与致します。このIDが運用上大切なノード番号となります。
サーバー利用料は無料です。
ローカル局が設置している「ノード」局をアクセスして交信する「ユーザー局」として運用する際はYAESUへの登録は不要です。
質問10 ID付与は郵送ですか? オンライン手続きですか?
YAESUのWIRES-X専用ホームページからオンライン申請をして頂きます。
質問11 他社の無線機でもワイヤーズを楽しめるの?
①アナログモード専用のノード局の場合
ノード用無線機としてはYAESU製が接続を楽に行うことができます。他社製無線機でもデータ端子があれば運用可能なモデルがあります。
アクセス用無線機は、メーカー問わず全メーカー、トーン信号の選択とDTMF信号が使える無線機が必要です。
②デジタルモード専用のノード局の場合
デジタルモードはC4FMモード専用の仕様につき、JARL推奨のD-SATRデジタルモードでは接続できません。
質問12 設定は難しいですか?
これまでHRI-200を利用したフルスペックノードの構築には、「グローバルIPアドレス」回線が必須条件でした。
又、ルーター内のポート開放設定や、パソコンとのIPアドレス固定設定などが必要でしたが2026年の大幅アップデートにより、これらの制限は全て無くなりました。
又、インターネット回線の全世界的IPアドレスの枯渇問題に対応し、IPv4回線に加えIPv6回線も使用可能です。
質問13 ノード局って、立ち上げにいくらぐらいかかる?
アナログモードでお値打ちにやろうと思えば、FTM-6000の交信設備+HRI-200+パソコンセットになります。
パソコンをお持ちであれば、6万円台くらいからでしょうか。あとは、既存の安定化電源やアンテナをお持ちであれば、さらにお値打ちにスタートできます。
ただ、FTM-6000との組み合わせですと、デジタルの各種機能は使用できません。
FTM-310D等を選択すれば、アナログ運用かデジタル運用か、どちらかを選択する事ができます。
質問14 対応OSは?
対応OS、PCスペックは弊社 WIRES-X ホームページに詳細を掲載しておりますのでご参照下さい。
https://www.yaesu.com/jp/wires-x/node/index.php
を参考にどうぞ。
質問15 MACを使っているんだけど……。
MAC OS、リナックス系は申し訳ありませんが非対応です。
※MAC上でウインドウズを動かして……なんていうことも出来るはずですが、サポート非対応です。
また、ウィンドウズタブレットも動作しますが、アンドロイド系では運用出来ません。
質問16 接続ケーブルなどは別途必要なのですか?
フルスペック用の「HRI-200」には必要なケーブルは全て同梱しています。
また、簡易的に楽しむプライベートノード用には、モービル機用、ハンディ機用にそれぞれ接続ケーブルキットを販売しています。
デジタルモードだけの簡易運用であれば、無線とPCをUSBケーブル1本で繋ぐだけで運用が出来ます。
【3】D-STARとワイヤーズの違い
-------------------------------------------------------------
質問17 D-STARとの違いは何?
正確には「D-STARレピーター」と「WIRES」の違いをお話します。
その前に、「デジタルモード」を整理しておきます。現在、アマチュア無線の世界でVUHF帯での主なデジタルモードの変調方式はGMSK変調(D-STAR)、4値FSK変調(C4FM、DMRなど)がありますが全世界的に業務用無線では、4値FSK変調が主流で、日本のデジタル簡易無線(DCR)の規格も4値FSK変調を採用しています。
GMSK変調(D-STAR)、4値FSK変調(C4FM、DMRなど) どちらのモードも中継器(レピーター)を介さないと交信出来ない訳ではありません。
D-STARデジタルも、C4FMデジタルも、通常のシンプレックスチャンネルで交信可能で、デジタル変調専用の呼出し周波数(メインチャンネル)もあります。
利用率が高いものがそれぞれ「D-STARレピーター」と「WIRES-X」となってます。
日本のアマチュア無線レピーター局はJARLが管理をしており「アナログ変調用レピーター」と「デジタル変調用レピーター」の2つを開設しています。
この内、「デジタル変調用レピーター」には「GMSK変調方式」のみを認めており、これが「D-STARレピーター」と言われるものです。
一方、WIRES-Xも「アナログ変調」のノード局と「デジタル変調」のノード局がありますがこの設備はいわゆる公的な「中継局」ではなく、個人の方々の楽しみで設置・運用している設備であり「D-STARレピーター」 VS 「WIRES-X」という訳ではなく、それぞれの特徴・用途に応じてユーザー局は使い分けています。
あえて比較するとすれば「D-STARレピーター」 VS「C4FMレピーター」ですが日本(JARL)ではGMSK変調以外のデジタルレピーターを認可していませんのでご興味のある方はアメリカ・ヨーロッパのアマチュア無線における「C4FMモード」のレピーターを検索してみてください。
【4】ワイヤーズ質問あれこれ
-------------------------------------------------------------
質問18 『ネットを使うなんて、アマチュア無線じゃなーい!』という意見についてはどうですか?
アマチュア無線を取り巻く環境も時代とともに大きく変化しました。
CW交信もキーを叩くだけでなくキーボードで交信できるようになり、RTTYやSSTVの運用もソフトを使う事でとても楽になりました。
クラスター情報で即座にDXを見つけるなんていうのも以前はありませんでした。
HF帯の[FT8]通信も、PCのマウスだけで文字データのラバースタンプQSOを行う形式ですが非常に流行しています。
これは、時代の変化にともない、『楽しみ方の選択肢が多様になった』という見方もできないでしょうか?
大型アンテナが設置出来ない住宅環境、金銭的成約などの点で困難がある方にも、遠方との交信が楽しめる、そういう可能性の拡大は、決して悪い側面ばかりではありません。
WIRES-Xだけがアマチュア無線ではなくあくまで『ツールのうちの一つ』『楽しみ方の一つ』という考え方で自分に見合ったジャンルを楽しんでみてはいかがでしょう。
質問19 混雑しているという話をききましたが?
ワイヤーズの普及は大変嬉しいことですが、同時に、都市部では、周波数の混雑が否めない状況が生まれています。
根本的解決には、VoiP系のバンドプラン拡張しかないのが実情ですが、アンテナ選択や出力の調整で混信を避け、上手に譲り合って、運用を楽しんでいただければ幸いです。
アンテナ選択や出力の調整で混信を避け、上手に譲り合って、運用を楽しんでいただければ幸いです。
また、近年はプライベートノード運用の方法として、電波を発射せず無線機のマイクとスピーカーだけを利用した交信「ダイレクトモード」の運用が出来るようになりました。
質問20 災害時には、やっぱり、便利でしょうか?
ワイヤーズは、自宅のみならず、モバイル運用でノードを臨時設置できる機動力を備えています。
大規模災害が発災してしまった現地とその周辺のノードオーナーが協力して臨時ノードを立ち上げたり、当社が災害臨時ルームを設置した事例もあります。
全国におられるノードオーナー各局の協力には頭が下がる思いです。
アナログFMが使える点も、現地の多くのハムの方が参加できる要素となり、ワイヤーズは大きな役割を果たした事例もあります。
東北の震災においては、避難先で外の情報が全く閉ざされた環境の中で自分のハンディトランシーバーから他局の交信をワッチ出来ただけでも精神的な不安が軽くなった、という声も聞かれました。
古い無線機を慌てて掘り出してラジオ代わりに情報を得た局も多数おられます。
災害時でのワイヤーズの活用は様々なサイトでも多数紹介されていますので是非ご覧下さい。
質問21 オススメの情報サイトを教えて下さい。
CQオームより幾つか見つけたサイトをご紹介!
東京ワイヤーズハムクラブ
https://jq1yda.org/www/
WiRESネットコミュニティ
https://jq1zev.hatenablog.com
Let's Enjoy C4FM & WIRES
https://jk1mvf.com/
【5】WIRES-Xについて
-------------------------------------------------------------
質問22 APRSとの親和性についてはどうですか?
APRSネットワークは既に日本全国でインフラが進んでいます。
既にAPRSとWiRESは高い親和性をもっています。例えばAPRSビーコンにWiRES周波数情報をインプットしワンタッチで自動QSYする機能等も持っています。
APRSの基本理念は相互コミュニケーションです。ビーコンを一方的に出すだけでなくその情報を元に2WAYで交信も楽しむ事が出来るツールとしてワイヤーズも利用されています。
【6】WIRES-Xの実際
-------------------------------------------------------------
質問23 自分専用のノードって可能?
可能です。例えば、自宅にノードを設置しても環境問題でやむを得ず外部アンテナを設置出来ない方もおられると思います。
また、周波数の選定が難しい場合等の可能性もありますね。
自分専用ノードにするには、外部へ電波を出さない「ダイレクトモード」という運用方法があります。
質問24 他の人の開設したノードを使ってもいいんですか?
IDや運用周波数を公開しているノードオーナーさんは、基本的にどなたからも利用して頂いてかまわないという意思表示です。
そして、その場合には設備や周波数を『借りる』という気遣いは不要です。
不安な場合はノードオーナーさんから簡単な運用講習を受けるとよいかもしれません。
一般公開ノード、いわゆるオープンなノードのオーナー様なら親切にアドバイスいただけると思います。
質問25 従来のアナログ機(例えば、FT-7900など)をつなぐことも出来る?
WIRES-Xではデジタルノードだけでなく、アナログノードも構築可能です。
従来のアナログ無線機もそのままノード用として利用頂けます。