FT-897 ぽち様


この価格で高い性能を実現しているのは驚きです。
オールモード・オールバンドの無線機が出回る中でコストパフォーマンスは一番だと思います。

性能面で言えば、手持ちのFT−1011・FT−655と比較した結果、受信感度は同性能以上を確認できました。
ただ、内蔵のスピーカーが小さく、AFアンプ能力ももう一つなので、了解度は若干劣るところが有ります。
外付けスピーカーを付ければ問題ないかも知れません。

内部セットのノイズレベルがちょっと多くてFT−655でぎりぎり取れる信号が、ノイズの中に信号が埋もれてしまう事があります。
この場合では、DSP NRを動かせばしっかりと信号が浮かび上がってくるので心配することは有りません。
このDSP NRもなかなかの出来で不自然な音にならず、全体のノイズレベルを下げることが出来ます。(なかなか良いです。)

DSP NFも優れもので追加したオプションのフィルター要らずです。
ただ、HPFが100Hzからしか設定できないので低音が不足気味になります。
その時は、オプションのフィルターを使えば問題有りません。
内蔵のセラミックフィルターの選択性が高くちょっと聞きづらいかも知れません。是非オプションのフィルターを装着することをお勧めします。

操作面では、FT−817とほぼ同じでFT−817を所有されている方なら迷うことはないと思います。
それ以外の方は慣れるまで時間がかかりますが、慣れてしまえばそう難しい事はないと思います。
ただ、1アクションで操作出来ないのはちょっとじれったいですが、今の無線機の傾向なので慣れるしかないですね。

オプションのHF/50MHzオートマチックアンテナチューナーFC−30の装着方法が説明書の何処にも記載されてされていなかったので試行錯誤で取り付けました。(ちゃんと書いて欲しいです。)
添付のケーブルが50cmとちょっと長いので束ねる必要があります。20cmぐらいのケーブルでも良いのですが。
また、アンテナチューナーを取り付は、CAT/リニア/TUNERのコネクターに接続しなければならないので、取り付け後CATやリニア接続が出来なくなると思います。ひと工夫欲しいですね。

あと、購入時に気になっていたANTコネクターですがHF/50MHz用の1つと144/430MHzの1つだけで
切り替えなどは出来ません。
アンテナをそれぞれ接続したい場合は、切り替え機かデュープレクサーが必須になります。
切り替えやデュープレクサーの損失もDXをされる方には気になると思いますので、2個あるアンテナコネクターを周波数ごとに切り替え設定出来れば良いのに思いました。

それから、430MHzが20Wと言うのもちょっと不満があります。
せめてでも50Wまで出して頂きたかったです。
この小さな筐体に詰め込むのも厳しいと思いますが、技術者の努力で頑張って欲しいですね。

いろいろと気になる点は有りますが良くできた無線機です。
固定と時たま移動をされる方にFT−897をお勧めします。
場所も取らないので狭いシャックでも活躍してくれると思います。
移動中心ならFT−817で、モービルならFT−100、固定オンリーならFT−1000MP/MarkVと使用用途に応じてチョイス出来るのが、このアマチュア無線不振の折りにメーカーの意気込みを感じますね。
これからも興味をそそる無線機を作って欲しいです。